紙媒体掲載

学研の模擬試験に拙著が

拙著『“町内会"は義務ですか? —コミュニティーと自由の実践 』(小学館新書)の一部が学研の模擬試験(地域の小論文)に使用されました。 「次の文章を読み、地域のコミュニティー意識を持つために必要なことについて、あなたの意見を書きなさい」的な設問で…

西日本新聞の「随筆喫茶」にエッセイが載りました

2019年1月13日付の西日本新聞の「随筆喫茶」というコーナーに「幻の生物」と題してぼくのエッセイが載りました。 カブトエビについて書いています。 そこで紹介しなかったカブトエビの生存戦略の一つは、干上がってしまう水たまりこそがカブトエビの生息場所…

山本直樹『分校の人たち』 「ユリイカ」での『レッド』論にも触れて

「ユリイカ」2018年9月臨時増刊号「総特集=山本直樹」で「猟奇からエロを経て人間的なものへ――『レッド』小論」を書いた。 連合赤軍事件は、事件そのものとしてサブカル的な「面白さ」を持っている。 だから『レッド』論ではなく連合赤軍事件論になってしま…

『はだしのゲン』は核均衡論の味方か

マンガ評論家である呉智英氏が「週刊ポスト」(2018年8月14・27日号)のインタビューでぼくの近著『マンガの「超」リアリズム』(花伝社)にふれ、ぼくについて言及してくれています。 ……実は核アレルギーに代表される感情的反核論の世界的広がりこそが核均…

不倫マンガあと5つ紹介

「週刊プレイボーイ」(2018年6月18日号)で「不倫マンガ」を紹介したことは、Twitterでお知らせしたけど、そのときに他に5つほど作品を紹介したんだが、のらなかった。つうか、他の人とカブった(そして編集部の「不倫」の定義にも合わないものがあった)…

宇野常寛『リトル・ピープルの時代』

宇野常寛『リトル・ピープルの時代』を読み返す機会があった。 宇野は『ゼロ年代の想像力』でもそうだったけど、「大きな物語」が失効した、というストーリーにこだわるので、村上春樹が「壁と卵」の例えを持ち出して悪と正義に世界を截然と分けるようなやり…

大分大学経済論集で研究対象にされたぼくの2著

「しんぶん赤旗」(2018年1月16日付)を読んでいたとき、由比ヶ浜直子*1の次の文章が目に止まった。 発信されたものの多くがその場限りで流れ去っていくなか、時として何度も味わったり、眺めたり、手触りを確かめずにはいられない文章に出会うことがありま…

「EX大衆」で『電影少女』論――『エロマンガ表現史』にもふれて

双葉社から出ている雑誌「EX大衆」の2018年1月15日号に、桂正和『電影少女』について書きました。 一つはグラフィックの点から。 もともと編集の方からは、少女論としてのご依頼があったんですが、桂の場合はどうしても絵柄から魅力に迫るという点が外せな…

『このマンガがすごい! 2018』『サトコとナダ』

『このマンガがすごい! 2018』(宝島社)が届いた。 今回もアンケートに協力した。 150ページにぼくの回答が掲載されている(あと45ページの一部)。 『このマンガがすごい! 2018』を読んで初めて知るマンガもあった。ユペチカ『サトコとナダ』(星海社、…

『君たちはどう生きるか』

民主青年新聞(2017年 11月 20日付)に吉野源三郎『君たちはどう生きるか』のマンガ版(マンガ:羽賀翔一)についてのコメントを寄せました。 戦前(1937年)に子どもに向けて書かれた本で、「コペル君」というあだ名の主人公が叔父さんとノートを使って交流…

「ちゃお」的なものと戦う 「ユリイカ」東村アキコ特集

「少女マンガ的つまらなさ」との対決としての東村作品 「ユリイカ 詩と批評」2017年3月の臨時増刊号の東村アキコ特集に「『雪花の虎』のカッコよさはどうやって成り立っているのか」という一文を寄せました。 『雪花の虎』を「宝塚」と関連して論じるのは同…

『この世界の片隅に』の原作とアニメの距離――もしくは戦争についての創作はどう描くのが「成功」なのか

書いていたら長くなった。 先に要旨をまとめておく。 マンガ『この世界の片隅に』は前半が戦前・戦時の日常の描写、後半が主人公の心象であり「記憶」と「想像力」をめぐる物語である。他方、アニメ「この世界の片隅に」は、戦前・戦時の日常をそのまま再現…

「ユリイカ 詩と批評」の「特集・こうの史代」に書きました

「ユリイカ 詩と批評」(2016年11月号)の「特集・こうの史代」に「『この世界の片隅に』は「反戦マンガ」か」という一文を書きました。今日、出版社から届いていました(ありがとうございます)。 ぼくにとってスリリングな1冊です。 なぜスリリングかとい…

町内会の会長が引き継がれた

実践倫理宏正会の会報『倫風』には「世相診断 社会を見る眼」というコーナーがあり、2016年4月号で、ぼくは「町内会のジレンマ──“入って安心”“役員・付き合いが面倒”の狭間で」と題する談話を載せた。 実践倫理宏正会は「朝起会」で有名な団体である。 『倫…

古屋兎丸『インノサン少年十字軍』

「ユリイカ 詩と批評」2016年3月号の古屋兎丸特集で、「『政治的なもの』を浮かび上がらせる 『帝一の國』をめぐる小考」という一文を寄稿させていただいた。古屋の『帝一の國』では、虚構と現実がどうせめぎあい、どのようにして「政治的なもの」が浮かび…

「『漫画家になりたい』という子どもを待ち受けているもの」

季刊「人間と教育」(民主教育研究所編集)で「マンガばっかり読んでちゃいけません!」という連載をしているが、86号(2015夏)で「『漫画家になりたい』という子どもを待ち受けているもの」という記事を書いた。 うちの娘(小2)はマンガばかり毎日描いて…

竜田一人『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』

「週刊プレイボーイ」のマンガ評「この漫画がパネェ!!!」で竜田一人『いちえふ 福島第一原子力発電所労働記』(講談社)について書いた。本書のオビでも(小さく、だけど)紹介されている。*1 記録マンガとしてすぐれている ぼくは、『いちえふ』について、…

『クラルテ』第5号、『人間と教育』81号

日本民主主義文学会の支部同人誌である『クラルテ』第5号をご恵投いただいた。感謝したい。 さて、ページを繰っていくと、谷本諭「『連帯』の希求と『パワー崇拝』の危うさ 『ONE PIECE』の魅力と人気を考える(上)」とあるではないか。 冒頭の章が「国民…

「マンガヒーロー&ヒロインRANKING」回答

「ダ・ヴィンチ」2014年3月号で「マンガヒーロー&ヒロインRANKING」という特集があり、アンケートで回答させていただいた。 雑誌では回答として採用されたものもあるが、採用されていないものが大半なので、採用されていない分だけを公開する。なお数…

所十三・真鍋真『COMIC恐竜物語』

年末に「ウォーキング・ウィズ・ダイナソー」を親子で観に行った。まったく偶然に新聞の広告が目についたためである。「CGでリアルっぽく恐竜が動くのはいいな」と思ったからである。自然科学番組を見せるような気持ちで。BBCアースフィルムズ(『ライフ』…

海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』

週刊プレイボーイの先週発売分に、海野つなみ『逃げるは恥だが役に立つ』の書評を書いた。 このマンガは25歳の女性・森山みくりが主人公で、大学卒業時にも就職できず、大学院にすすんだがその後も就職できず、派遣の仕事もやがて切られて無職になってしま…

週刊プレイボーイなどで書評したもの一覧

週刊プレイボーイの「この漫画がパネエ!!」のコーナーで隔週にて書評をさせてもらってますが、この間扱った作品を載せておきます。いずれも2013年です。 オジロマコト『富士山さんは思春期』(双葉社) 6月17日号 藤堂あきと『カブルモン』(芳文社)…

週刊プレイボーイで書評したもの一覧

週刊プレイボーイの「この漫画がパネエ!!」のコーナーでときどき書評をさせてもらってますが、この間扱った作品を載せておきます。いずれも2013年です。 白山宣之『地上の記憶』(双葉社) 2月18日号 冬川智子『水曜日』(小学館) 3月4日号 福満…

山口かこ・にしかわたく『母親やめてもいいですか』

週刊アスキー2013年5月7-14日合併号に、「私のハマった3冊」を書いた。 【私のハマった3冊】母親の孤独と暴走が重い 今年一番衝撃を受けた1冊 その記事で「今年一番衝撃を受けた1冊」と4月早々に書いてしまった、その作品が本作、山口かこ・にしかわたく『…

土山しげるを語る

「FRIDAY Dynamaite」の2013年3月14日増刊号で土山しげる作品の魅力について語りました。土山本人のインタビューの上に、載ってます。 そう。この号は、今井メロの「特別付録DVD&スクープ袋とじカラー」がついている号です。ええ。 ぼくなりに土山作品につ…

山崎童々『BET.』

※以下、一部ネタバレがあるわけですが。 週刊アスキー2013年3月12日号に「私のハマった3冊」を書いた。 【私のハマった3冊】ハンパな自分を殴りつける 仕事の厳しさがわかるマンガ 3冊のうち2冊までが山崎童々。どんだけ好きなんだってことですが、あー…

「週刊プレイボーイ」で秋☆枝『煩悩寺』を書評しました

2月4日号の「週刊プレイボーイ」の「このマンガがパネェ!!」のコーナーで……って言う前にちょっと聞いてくれよ。 ツイートもしたけど、地域の自治会の連合会みたいな会議があった。会議中に突然、その連合体の部会みたいなところに欠席つづきだったことを…

週プレで『アンモラル・カスタマイズZ』を書評しました

「週刊プレイボーイ」1月21日号でカレー沢薫『アンモラル・カスタマイズZ』(太田出版)について書評を書いた。↓『アンモラル・カスタマイズZ』はここで試し読みができる。 http://www.poco2.jp/comic/unmoral/ 風俗とかトラックとか、男臭い雑誌ばかり出…

「週刊プレイボーイ」『このマンガがすごい!』などに掲載

また、紙の媒体で書いた文章をお知らせするのを忘れた。前も言ったように、ログとして残す意味でも書いておく。 お知らせしてあるもの一覧は、 http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/archive で「紙媒体」をクリックしてもらうと出てくる。または、 http://…

児童マンガとしての『よつばと!』

うちの娘は5歳になる。この年齢は、なんと、あずまきよひこ『よつばと!』の主人公・小岩井よつばと同じだ。よつばは、ひらがなとカタカナが読めるようであるが、うちの娘もどうにか仮名は読めるようになった。だから、ふりがながふってある『よつばと!』…