2006-01-01から1年間の記事一覧

『18歳の今を生きぬく 高卒1年目の選択』

なかなか興味深い調査である。 18歳の今を生きぬく―高卒1年目の選択 (AOKI教育LIBRARY) 作者:東京都立大学「高卒者の進路動向に関する調査」グループ 青木書店 Amazon 若い人がどのようにフリーターになるか、あるいは、正規の職につくか、あるいは進学の夢…

読書感想文を一律に課すのをやめよ

パクリ自由の読書感想文を求める群れ アクセス解析をみると、きのう(2006年9月3日)ぼくのサイトに、「博士の愛した数式」「読書感想文」「宿題」「夏休みの宿題」「パクリ自由」というキーワード検索によって来た人間は、実に650人に達した。 そう。ぼく…

瀧波ユカリ『臨死!! 江古田ちゃん』

つまらないブログというのは、なんであんなにつまらないのか(当サイトへの逆批判は絶対禁止)。 ついに新しいパソコンを買いました!今まで使っていたのはもう8年。そろそろ買い替えカナ……って思ってました^^ 8年もたつとソフトがわけわかんないなー(…

花沢健吾『ボーイズ・オン・ザ・ラン』

好きな女がこっぴどくヤラれてしまい、その復讐をひ弱な主人公が果たそうとする――いよいよ『宮本から君へ』へ似てきた。 宮本から君へ 1 (SMART COMICS) 作者:新井 英樹 スマートゲート Amazon 知らない人のために書いておこう。 『宮本から君へ』とは、新井…

佐藤和夫『仕事のくだらなさとの戦い』

本書の中心点は、効率優先の近代的な労働を批判し、労働の核に「コミュニケーション」をおくことによって、人間らしい労働(心の生活のための労働)の回復をめざす、というものである。なんかこう書くと、ものすごく平凡な本みたいだなあ。 仕事のくだらなさ…

朔ユキ蔵『ハクバノ王子サマ』

※若干ネタバレがあります。 奴隷のように働かされるサラリーマンをやめて、私立の女子高校の教師として再就職した25歳の小津晃太朗が主人公。小津には、高校に勤めたのにあわせて外国に1年間行ってしまったカオリという、美人(らしい)婚約者がいる。 ハク…

船戸明里『Under the Rose アンダー ザ ローズ』

ヴィクトリア朝時代は「偽善」の時代である。 英文学者の吉田健一は、 「ヴィクトリア時代のように各種の偽善が横行した時代はなかった」*1 と記している。ヴィクトリア期にイギリス資本主義を観察した若きエンゲルスも、貴族と中産階級をひっくるめて「ブル…