GWは『オーイ! とんぼ』

連休中は『オーイ! とんぼ』を全巻読み直す。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 「ゴルフは、さっぱりわからないのに楽しむ」というスタンスだったが、やっぱりキツい。1巻からわからない言葉を1語も逃さずネットで検索しながら読むという異常な読み方に挑…

不破哲三『激動の世界はどこに向かうか』ノート

先日『資本論』について講師を務める機会があった。 その時、社会民主主義政党の見方やヨーロッパの到達の見方について質問があった。 ぼくなりの答えをその時はしておいたけど、以下は日本共産党の幹部の一人である不破哲三はどのように見ているか、という…

坂口安吾『戦争と一人の女』『堕落論』

リモート読書会は坂口安吾『戦争と一人の女』『堕落論』。 ファシリテーターは、以前ブログでエントリも書いたことがあるぼくである。 参加者の一人、Aさんが事前に「『戦争と一人の女』って読み終えたけど、『なに、これ…』みたいな感じだった…。どういう感…

上西充子『政治と報道 報道不信の根源』

本書は、第一に、マスコミの政治報道への違和感から出発してそれを市民による権力監視の方向で正そうとしている。第二に、マスコミとは別のジャーナリズムの姿を見せて、政治報道のオルタナティブを示している。 政治と報道 報道不信の根源 (扶桑社新書) 作…

週刊現代2021年4月3日号に町内会問題のコメント掲載

「週刊現代」2021年4月3日号に町内会問題についてのぼくのコメントが掲載されました。 週刊現代 2021年4月3日号 [雑誌] 「60歳すぎたら、70歳すぎたら『人づきあい』を整理する」という特集の中で、ぼくが町内会で人間関係のトラブルに巻き込まれた経…

「福岡民報」で「マンガから見えるジェンダー」を連載

「福岡民報」2021年5月号(No.1710)に「マンガから見えるジェンダー」という(たしか)3回連載の第1回目が載りました。 「福岡民報」って福岡県で最も配布されている媒体=号外チラシと思われているかもしれませんが(笑)、ちゃんと定期刊行されているん…

「ブラック校則」の「合理的理由」をしつこく問い詰める

福岡市の中学校の人権侵害の校則、いわゆる「ブラック校則」が話題になっている。 news.livedoor.com 「学校まかせ」では人権侵害がいつまでも解決しない ぼくは市内の中学校に娘を通わせる一人の親として強い関心を持ってきた。 ぼくがずっと感じている不満…

ジェニファー・エバーハート『無意識のバイアス――人はなぜ人種差別をするのか』

リモート読書会は、ジェニファー・エバーハート『無意識のバイアス――人はなぜ人種差別をするのか』(明石書店、山岡希美訳、 高史明解説)。 無意識のバイアス——人はなぜ人種差別をするのか 作者:ジェニファー・エバーハート 発売日: 2021/01/08 メディア: K…

「地域と人権」誌2021年4月号で紹介されていた『かわた村は大騒ぎ』が読みたい

「地域と人権」誌2021年4月号(No.444)をめくっていて、冒頭の丹波正史(全国地域人権運動総連合代表委員)「全国水平社創立百周年 部落解放運動100年の歴史 第3回」にあった『かわた村は大騒ぎ』という聞き書きの部落史の紹介に興味をもった。 ここで紹…

佐久間薫『カバーいらないですよね』

中1の娘がどんな大人になるのか知らない。どうせ子どもの「65%は、大学卒業時、今は存在していない職に就く」んだから、あれこれ悩んでもしょうがない。 佐久間薫『カバーいらないですよね』は書店で働く主人公の「書店員あるある」を描いたコミックだ。 …

中野晃一「意思決定の場に女性をどう増やすか」

「前衛」2021年4月号に掲載された特集「森喜朗氏の女性差別発言が示すものは何か」のうち、中野晃一「意思決定の場に女性をどう増やすか」に興味をひかれた。 前衛 2021年 04 月号 [雑誌] 発売日: 2021/03/08 メディア: 雑誌 特集名で大体どういう話題かはお…

アキヤマヒデキ『ボクらはみんな生きてゆく!』1

ほぼ毎号読んでいるマンガ雑誌「スペリオール」の中で、アキヤマヒデキ『ボクらはみんな生きてゆく!』は楽しみなマンガの一つである。そのことは過日も書いた。 「ボクらはみんな生きてゆく!」は、主人公が田舎での生活を始める話だが、今農作物を荒らすシ…

花津ハナヨ『情熱のアレ 夫婦編 夫婦はレスになってから!』

夫婦の間のセックスやセックスレス、不倫を描いたマンガがいろいろあるんだけど、花津ハナヨ『情熱のアレ 夫婦編 夫婦はレスになってから!』に出てくる会話や温度感覚が自分にぴったり照準が合っていて、なんども読み返してしまう。 主人公の美雨と、パート…

田川建三『イエスという男』

リモート読書会では田川建三『イエスという男』を読んだ。 イエスという男 第二版 増補改訂 作者:田川 建三 発売日: 2004/06/10 メディア: 単行本 もちろんなんでもハイハイと言う「イエスマン」のことではなく(笑)、キリスト教の始祖とされているイエスの…

生き残った

コロナで始まった娘の中学校生活はなんとか1年目を終えようとしている。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 2学期の終わりに三者面談があり、行った。 担任は「娘さんは遅刻が多いのでなんとかこれを直さないとですね」と言っていた。 遅刻…? 遅刻がどうだと…

ただっち『夫がいても誰かを好きになっていいですか?』

人格を分裂して評論するスタイルしかないと思った。 28歳の専業主婦で結婚している主人公・今井ハルが夫(今井マコト)の転勤で関西暮らしを始めるがバイト先の本屋で働いているバイト仲間の大学院生(後藤アラタ)に惹かれていってしまう話である。一応フィ…

斎藤幸平『人新世の「資本論」』

リモート読書会は、斎藤幸平『人新世の「資本論」』だった。 人新世の「資本論」 (集英社新書) 作者:斎藤幸平 発売日: 2020/10/16 メディア: Kindle版 その中身は、 気候変動が人の生活に与える影響はこのままいくと限界になる。 気候変動はSDGsやグリーン・…

講演会で質問されて考えたこと

講演終わりました。 いっぱいのお運びでありがとうございます! 「ゆるゆるな新町内会をつくってみた」と題して、佐賀市立高木瀬公民館の「第4回 大人塾(R2)」で講演します。(会員限定で、すでに入場応募受付は締め切られています。)https://t.co/BAOyX4…

佐賀市立高木瀬公民館の「大人塾」で講演します

「ゆるゆるな新町内会をつくってみた」と題して、佐賀市立高木瀬公民館の「第4回 大人塾(R2)」で講演します。(会員限定で、すでに入場応募受付は締め切られています。)https://t.co/BAOyX4jZC2 — 紙屋高雪 (@kamiyakousetsu) 2021年1月25日

村崎一等兵のセリフを読む

ここ数年続いていることは毎日の筋トレと、風呂場での大西巨人『神聖喜劇』の朗読である。 対馬での軍隊生活を描いた『神聖喜劇』の方は、もう何べんも読み返しているが、今は光文社版文庫本の第2巻、主人公の東堂が対馬には大きな軍隊が駐留しているのにな…

ヴィトルト・ピレツキ『アウシュヴィッツ潜入記』

まもなくアウシュヴィッツが解放された記念日(国際ホロコースト記念日)である1月27日である。 私はアウシュヴィッツで危険なゲームをやっていた。いや、この文章は現実を正しく伝えているとはいえない。実際、私の経験は世間の人々が考える危険をはるかに…

「鬼滅の刃」についてインタビューを受けました

「しんぶん赤旗」日曜版2021年1月17日号の「『鬼滅』旋風どう見る」という『鬼滅の刃』特集でコメントしました。インタビューをまとめてもらったものです。 鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックスDIGITAL) 作者:吾峠呼世晴 発売日: 2016/06/17 メディア: Kindle版 …

基本的な事実を知らせる努力――共産党の政権参加について

田中信一郎(千葉商科大学基盤教育機構准教授)が共産党の政権参画についての課題を整理している。 webronza.asahi.com webronza.asahi.com 田中は、「同党の綱領等の基本文書を読み解き、政権参画の課題を分析する」としている。*1 これ自体はとてもまじめ…

『逃げるは恥だが役に立つ』11巻

『逃げる恥だが役に立つ』を新春のドラマでやっていて、観るともなしに観てしまった。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 当然原作マンガとドラマは違うわけであるが、原作で第二部的に始まった10巻と11巻においては、ドラマでは省かれてしまった雨山のエピソー…

イララモモイ「推しという免罪符」

バイト先の同世代男性(郡山くん)に、女性である主人公(新名栞)が恋愛感情とは言い切れないが、すっごいライトな性的な関心をもっていて、そのことをバイト先の女性たちとの間だけで会話する際に「推し」という言葉で表現しているという設定。 「推し」と…

スポーツの本質的暴力性とどうつきあうか

リモート読書会は、川谷茂樹『スポーツ倫理学講義』を取り上げた。 この本についてはすでに2005年に書評を書いている。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 例えば写真は、今年11月28日付の西日本新聞夕刊の記事であるが、柔道の1984年五輪における山下・ラシュ…

「ぼくは娘の保護者になれない」

「ぼくは娘の保護者になれない」というエッセイを日本コリア協会・福岡の「日本とコリア」誌第243号(2021年1月1日号)に寄稿しました。「これでいいのかニッポン!」というリレー連載のコーナーです。 夫婦同姓の強制によって、事実婚ではどのような不利が…

藤森毅「少人数学級の根拠の在り処」

福岡市の高島宗一郎市長が、11月末の時点で福岡市をGoToトラベル事業から対象除外すべきかどうかを問われて、その必要はないと答えた。その後そのことを議会で問われ、次のように答弁している(2020年12月10日)。 11月末時点において他都市で第3波と言われ…

『このマンガがすごい! 2021』のアンケートに答えました

『このマンガがすごい! 2021』のアンケートに答え、同誌にぼくの回答が掲載されています。 あと、中でいくつかコメントを採用していただきました。 今年はぼくが5番目にいいなと思っていたマンガ作品が、オンナ編の1位に入りました。 毎年感じて、そして…

萩本創八・森田蓮次『アスペル・カノジョ』8巻のワンシーンへの違和感

『アスペル・カノジョ』は、新聞配達のアルバイトをしながら、自分の好きなマンガを細々とウェブで発表して暮らしている男性(横井)のもとに、その作品を読んでどうしても会いたくなった女性(斎藤)がやってくる話である。 横井は人付き合いが苦手でおそら…