「不自由展」には入れなかったけど「あいちトリエンナーレ」は観てきた

あいちトリエンナーレに行った。むろん再開された「表現の不自由展、その後」に行くつもりだったのだが、3回抽選に挑戦し、結局当選できなかった。 抽選を待っている間、愛知芸術文化センター内にある、「表現の不自由展、その後」以外の展示を見て回った。…

『韓国の小学校歴史教科書』を読了してぼんやり思うこと

また、前の記事の続き。 きょうは、『韓国の小学校歴史教科書』(明石書店)を読み終わった。 韓国の小学校歴史教科書 (世界の教科書シリーズ) 作者: 三橋広夫 出版社/メーカー: 明石書店 発売日: 2007/10/02 メディア: 単行本 クリック: 1回 この商品を含む…

『まんが朝鮮の歴史』を読み終えて

前の記事の続き。『まんが朝鮮の歴史』を読み終える。 巻末に「全16巻」とあるので、これで終わりのはずだけど、16巻のタイトルが「日本の軍国主義体制と独立の準備」なんだよね。 だけど、常識的に考えて、それで終わる? だいたい、16巻の裏表紙、こんなだ…

澄川嘉彦・五十嵐大介『馬と生きる』/「たくさんのふしぎ」2019年11月号

つれあいの母、すなわち義母が契約をして、現在小6の娘に「月刊たくさんのふしぎ」を毎月送ってくる。小学1年生くらいまでは「こどものとも」だった。 これらは福音館書店が毎月発行している雑誌で、「こどものとも」はいわば定期絵本であり、「たくさんの…

『まんが朝鮮の歴史』『韓国の小学校歴史教科書』

日韓関係がアレだというのに、韓国(朝鮮半島)の歴史のこと、なんも知らんなあ……と気づいた。 少し勉強を、と思ったものの、知らない地名や人物が次々出てくるともういけない。 こういうときは、自分が日本史でそうだったように、学習マンガでまず「物語&…

日野雄飛『理想と恋』

ある仏教書を読んでいると、次のような章・節タイトルに出会った。 「生命を生かしているもの」 「だれに生かされているのか」 仏教の本を読んでいて、このタイトル。 誰がどう考えてもこの章には、「宗教」じみた、「説教」くさい話が書かれているのだろう…

「行政の政治的中立」をはき違えると何が起きるか

「あいちトリエンナーレ」の「表現の不自由展、その後」についてのNHK番組「クローズアップ現代」を見た(「『表現の不自由展・その後』 中止の波紋」2019年9月5日放映)。 ここで、「“公的な場での表現”どこまで?」というテーマで、行政の「政治的中立性…

雁須磨子『名前をつけて保存しますか?』

ぼくは今PTAに入っていない。少し前に退会したのだ。PTAは任意加入が原則なので、それを規約で定めたり、加入届で確認したりしてほしかったのだが、その要望がかなわないので脱けることにしたのである。 誤解のないように言っておけば、喧嘩別れしたわけでは…

ナディア・ムラド『THE LAST GIRL』

「イスラム国に囚われ、闘い続ける女性の物語」というサブタイトルの通りで、性暴力のすさまじい実態が告発されている。書名は「この世界で私のような体験をする女性は、私が最後であってほしい」という意味である。著者は昨年ノーベル平和賞を受賞した。 TH…

ちばてつや『ひねもすのたり日記』

前にも書いたかもしれないが、まもなく傘寿を迎える父の生い立ちの聞き取りをしている。これが滅法面白い。 あまりにたくさんのエピソードがあってどれも興味深い話ばかりなのだ。 戦後の食糧事情から、自分がどのように農家をやめ商人になっていったかとい…

上西充子『呪いの言葉の解きかた』

昨年ぼくは「ご飯論法」の命名者の一人として流行語大賞をいただいた。「朝ごはんを食べましたか?」という問いに、米飯は食べていないがパンは食べたという事実を隠して「ご飯は食べておりません」と答弁する……このタイプのごまかしを安倍政権がやっている…

萩原あさ美『娘の友達』1巻

必死に出世街道を走っていたサラリーマンであると同時に、不登校になりかけた高校生の娘をもつシングルファーザーでもある主人公・市川晃介が、喫茶店でバイトをしていた娘の友達・如月古都と知り合い、二人きりのカラオケで抱きしめられたり、職場放棄して…

あいちトリエンナーレの話はどこが問題なのか

あいちトリエンナーレで「表現の不自由展、その後」の展示が中止になった事件について、いろいろ対立や分断もあるようなので、整理するために、いまぼくが理解している範囲で以下書いてみる。 構図1:脅迫者―作家 この事件のもとになっている構造は、図1で…

スターリンは意気消沈していたのか問題

大木毅『独ソ戦』には独ソ開戦時のスターリンの様子については何も書かれていない。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com 独ソ開戦時に“スターリンが意気消沈していた”説について、不破哲三は『スターリン秘史』で批判をしようと企てていた。 スターリン秘史?巨悪…

拙著『マンガの「超」リアリズム』が大東文化大学の一般入試に

拙著『マンガの「超」リアリズム』(花伝社)の『この世界の片隅に』評が大東文化大学の2019年度一般入試「国語」の問題文として出題されました。私の町内会系新書はこれまでも入試・模試などに使われたことがありましたが、マンガ評からは初めてです。 http…

大木毅『独ソ戦 絶滅戦争の惨禍』

専門家でもない、当該問題のシロートであるぼくは何を期待してこの本を手にしたのか。 独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書) 作者: 大木毅 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2019/07/20 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る シロートであるぼくが本書…

有間しのぶ『その女、ジルバ』

「しんぶん赤旗」日曜版2019年7月28日号で今年連載している、もしくは刊行が完結した「戦争マンガ」を書評した。 以下の4作。 有間しのぶ『その女、ジルバ』 山田参助『あれよ星屑』 伊図透『銃座のウルナ』 小梅けいと『戦争は女の顔をしていない』(スヴ…

えっ、「野党5党派で政権交代を目指す」!?

これホントに言ったの? 立憲民主党の枝野幸男代表は21日夜、野党共闘について「3年前に(参院選で)初めてこういった形を取った時よりは、いろいろな意味で連携が深まっていると思っている」と評価した。そのうえで「この連携をさらに強化して、次の総選…

オカヤイヅミ『ものするひと』

あるテレビ番組に出演したとき、自分の肩書きを「作家」と紹介されたことがある。 事前に「肩書きは何にしましょうか?」と問われ、著作の名前を挙げて「『……を書いた紙屋高雪』ではどうでしょう」と提案したのだが、相手は「ご著書は紹介するんですけどね……

山本章子『日米地位協定』

この参院選でも日米地位協定は争点 日米地位協定って、実は今回の参院選挙でほとんどの政党が重点公約にかかげてるんだよな。 自民党 米国政府と連携して事件・事故防止を徹底し、日米地位協定はあるべき姿を目指します。 https://jimin.jp-east-2.storage.a…

ヤマシタトモコ『違国日記』

祖父母・父母・兄弟の6人で暮らしていた田舎の実家を「暮らしにくい」と思ったことはその当時なかったが、家を出て一人暮らしを続け、やがて家族を持つ身となってみて、今あの実家に戻りたいかといえば、やはりもう戻って生活する気はない。つうか、もうで…

災害で2階に逃げればそれでいいのか? 立退くべきなのか?

先ほどNHKスペシャル「誰があなたの命を守るのか “温暖化型豪雨”の衝撃」を見ていた。 学んだことは多かったが、疑問もいろいろ感じた。 避難情報を流しても住民が避難しない問題が取り上げられていた。 この問題は以前ぼくはブログに書いたし、同趣旨のこと…

プールカードはなぜハンコでないとダメ?と質問したらクレーマーなのか

togetter.com このtogetterについて、話に入る前に言っておきたい。 このまとめのタイトルが「電話してみた」になっているけど(2019年6月29日17時時点)、まとめを読めばわかる通り、この保護者は学校に「電話して」などいない。「担任から電話がかかってき…

デービッド・アトキンソン『新・生産性立国論』

著者アトキンソンによれば、人口減少の日本では生産性を上げる以外に未来がなく、著者はそのための3つの政策を提唱している。 デービッド・アトキンソン 新・生産性立国論 作者: デービッドアトキンソン 出版社/メーカー: 東洋経済新報社 発売日: 2018/02/2…

大島智子『セッちゃん』

誰とでも寝る「女の子」を主人公にした大島智子『セッちゃん』。 以下ネタバレがある。 本作を読んだとき、すぐに思い浮かべたのは、岡崎京子の『リバーズ・エッジ』だった。 そのことは他の人にもそうらしく、例えば、下記のインタビュー記事では、インタビ…

『家系図を作ろう!』

ぼくも家系図を作るのにハマっている。 note.mu ぼくが参考にしたのはこの本。『家系図を作ろう!』。 家系図を作ろう エイムック 出版社/メーカー: エイ出版社 発売日: 2015/12/02 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 120ページほどでイラス…

小学校の運動会は要らないなと思った理由

この記事を読んで思ったこと。 news.yahoo.co.jp 特にこの点。 ●運動会の目的と目標がきちんと明確になっていない。 関係者のあいだで(保護者だけでなく、おそらく教職員の間ですら)腹落ちしていない。 ●その目的、目標に照らして適切な手段となっているか…

西餅『僕はまだ野球を知らない』4

勝敗の明暗を残酷な形で示すスポーツというものは、どうしても「格下」と相手を見る意識が生まれるものなんだろう。 僕はまだ野球を知らない(4) (モーニング KC) 作者: 西餅 出版社/メーカー: 講談社 発売日: 2019/04/23 メディア: コミック この商品を含む…

FLOWERCHILD『イブのおくすり』

このマンガを何度も読み返してしまうのは、興奮する中身だったから。しみじみ、今自分は百合にエロしか求めていないなと思った。 イブのおくすり (ヤングキングコミックス) 作者: FLOWERCHILD 出版社/メーカー: 少年画報社 発売日: 2019/05/10 メディア: Kin…

大門実紀史のMMT論

共産党の大門実紀史議員がMMTについて質問をしていた。 www.jcp.or.jp えっ、共産党が? MMT? というので、質問が議事録になった機会に全文を読んでみた。 なんで関心を持っているのか。 ぼくは薔薇マークキャンペーンに賛同をしていて、薔薇マークの趣意書…