2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

自衛隊は暴力装置ではないかどうかという話

もう話題の賞味期限が切れつつあるが、こんな大事な問題を消費なんかしちゃいけないんだ!(キリッ 仙石官房長官の「暴力装置」発言が波紋を広げ、ものすごい明後日の方向へ波紋が広がっているのはネットの一部。 もうとんでもなく論点が拡散しているんだけど、…

古市憲寿『希望難民ご一行様』

わー、不快な本だなー。胸くそ悪い・オブ・ザ・イヤーに決定。 冒頭に著者が 本書は、読む人にとっては不快な本である。 と断り書きしている通りだよ。 つれあいが新聞の書評欄か広告で見つけて、買ってきてぼくに読め読めと押しつけたものである。 ぼくはコ…

「休日くらいはゆっくりさせろ」とぼやくパパへの非難の件

下記の元記事を読んで、乳幼児期の育児の大変さについて共感していたのだが、「休日くらいはゆっくりさせろ」とぼやく、KYな世の中のパパさん達へ 元記事のコメント欄、はてブのコメントが荒れていて驚く。とくに前者の攻撃性に仰天する。 「自分は子育てを…

丸山政男『ソヴェートの市民生活』

ジュンク堂に行ったら「アテネ文庫」の復刻をやっていた。 http://www.junkudo.co.jp/atene.htm 同文庫は、1948年から64ページだてで発行されていたもので、10年ほど続いた。 いろいろ面白そうな本があったけど、丸山政男(真男ではない)という元陸軍大将中…

フィリップ・ショート『毛沢東 ある人生』(山形浩生・守岡桜訳)

ヘーゲル、トロツキーときて、毛沢東かよ。 上下巻合わせて800ページをこえる大部で、途中で投げ出すかと思ったが、読了してしまった。 日経新聞(2010年9月12日付)に載った毛里和子の本書書評に 本書の価値は、訳者も強調するように、「もっともバランスの…

安彦良和『虹色のトロツキー』 田中克彦『ノモンハン戦争』

『虹色のトロツキー』は90年代半ばに初版が出た時に読んだが、セックスシーン以外あまり興味を覚えなかったことを覚えている(「ちょっと『虹トロ』買ってくる」と出かけんとする御仁のために行っておけば、それはわずか2シーン。しかも超控えめな表現)。…

小川仁志『ヘーゲルを総理大臣に!』

見るだに『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』(『もしドラ』)と、サンデル『これからの「正義」の話をしよう』の路線の融合だとわかる。 『もしドラ』の表紙は「萌え」を狙ったものだが、個人的には萌えない。セー…