社会主義
リモート読書会は、斎藤幸平『人新世の「資本論」』だった。 人新世の「資本論」 (集英社新書) 作者:斎藤幸平 発売日: 2020/10/16 メディア: Kindle版 その中身は、 気候変動が人の生活に与える影響はこのままいくと限界になる。 気候変動はSDGsやグリーン・…
ある左翼組織の会議に出ていたら、報告者がマルクスの有名な章句を引用していた。報告が文書になっており、引用は次の通り。 物質的な力は物質的な力によってたおされなければならない。しかし理論もそれが大衆をつかむやいなや物質的な力となる。理論が大衆…
はい、ローマーの『これからの社会主義』の書評です。で、今度こそ本当に最後ですわ。もう前の話とか忘れている人が多いですかね。別にいいんすけど。 ローマーが『これからの社会主義』で紹介した「市場社会主義」は、「クーポン型市場社会主義」って言われ…
今回、不破哲三の社会主義論にちょっと戻ります。 不破が『マルクスと友達になろう』で述べている次の箇所についてです。 「生産手段の社会化」によって、社会がどう変わるか。具体的に見てみましょう。 まず、人間の労働のあり方が根本から変わります。他人…
ローマーの『これからの社会主義』については「あと1回」と書いたけど、前回記事のコメント欄を読んでみて思うところがあり、もう1回、前回の補足をしておきます。 所有と企業の民主化についてです。 世の中の「所有」のイメージが貧しすぎる まず、所有に…
ローマーの『これからの社会主義』について引き続きコメントをします。 今日は第5章「集権的計画経済はなぜ失敗したか」と第6章「市場社会主義の現代的モデル」についてです。 第5章「集権的計画経済はなぜ失敗したか」は、旧ソ連・東欧の「社会主義」経…
ローマーの『これからの社会主義』について引き続きコメントをします。途中から読んでもらってもわかると思います。 ローマーはソ連タイプの「社会主義」を批判し、「市場社会主義」をかかげているアメリカのアナティカル・マルクス派の人です。 さて、今回…
引き続きローマー『これからの社会主義 市場社会主義の可能性』についてです。 今回は第1章「社会主義者が望むもの」について。 理性で社会をつくろうとするローマー ここでローマーは、“これまでの社会主義者が搾取の終焉(搾取の廃止)を求めていたのはそ…
ジョン・E・ローマー『これからの社会主義 市場社会主義の可能性』(青木書店、伊藤誠訳、1995)について、コメントしていきます。 ローマーはアメリカのマルクス主義の一派、「アナティカル・マルクス派」の中心人物です。これを書いたときはカリフォルニア…
前々回と前回のエントリで不破哲三の時短論について疑問を書いてきた。 それぞれの記事について、コメントがついている。 うち「あ」さんが提起されているぼくへの批判(「紙屋は誤読しているのではないか」という批判)についてぼくもよく考えて再度コメン…
※この23日付および24日付の記事については一部疑問が解消し、修正をした。併せて読んでほしい。 http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20171125/1511658305 前回の記事「抜本的時短のために『みんなが生産活動に従事する』ことは必要か?」は、それ自体とし…
※この23日付および24日付の記事については一部疑問が解消し、修正をした。併せて読んでほしい。 http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20171125/1511658305 生産手段の社会化とは何か、を考える前に、生産手段の社会化が労働時間の抜本的な短縮をもたらすと…
このブログでときどき社会主義について、本を読んで思ったことを書きたい。 ここでいう「社会主義」というのは主に、ポスト資本主義としての社会体制、「社会主義体制」「社会主義社会」のことだ。 そんなことを書きたいと思った一番のきっかけは、AI(人工…