2003-12-01から1ヶ月間の記事一覧

司馬遼太郎『覇王の家』

愛知出身なのだが、「ああ、名古屋のかたですか」などと言われると、腹が立つ。 名古屋じゃない。尾張ではない。三河の出なのだ。と、心の中で小さく訂正する。 親戚が名古屋にいるが、話をするほどに、言葉がちがう。日本全体からみれば、やはり名古屋も中…

ポール・ケネディ『大国の興亡』

ぼくが参加している社会人ばかりの自主ゼミ(ひとり学生さんがいるが)で、ポール・ケネディの『大国の興亡』を読むことになった。というか、それはサブテキストで、メインは、石坂・船山・宮野・諸田の『新版西洋経済史』(有斐閣双書)なのだが。つい最近…

小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉』

「藤間はこの報告で、『民族的なほこりを全民族に知らせて、わが民族が自信をもつ』ために、記紀神話に登場するヤマトタケルを『民族の英雄』として再評価することを唱えたのである」 ここに登場する「藤間」とは、どのような政治的立場の人か、あなたは想像…