2018-02-01から1ヶ月間の記事一覧

関川夏央の予言は的中したのか

第一の見開きは突進する将兵の絵柄で、〈合戦は……〉と文字が添えられている。 第二の見開きには〈終わった……〉と文字があって、突進したはずの将兵がこぞって「ずっこけ」ている。 関川夏央『知識的大衆諸君、これもマンガだ!』(文春文庫)に出てくるみな…

『ブータンの瘋狂聖 ドゥクパ・クンレー伝』『一休伝』

100%興味本位で読んでしまった 『ブータンの瘋狂聖 ドゥクパ・クンレー伝』は、中世のチベット・ブータンの仏教僧であったドゥクパ・クンレーの伝記である。 ドゥクパ・クンレー(一四五五−一五二九)は、チベット、ブータンを中心に活躍した型破りの遊行僧…

コージィ城倉・ちばあきお『プレイボール2』

ちばあきお『プレイボール』を復活させた、コージィ城倉の『プレイボール2』。 毎巻楽しみに読んでいる。 Amazonのカスタマーズレビューを見ると、1巻が星4つで52レビュー、2巻が星3つで35レビューである(2018年2月18日時点)。 「絶賛」一色というわ…

岡崎次郎『マルクスに凭れて六十年 自嘲生涯記』

ぼくが最初に読んだ『資本論』は岡崎訳 ぼくが最初に『資本論』に接し、そして第3部まで初めて読み通したのは、大月書店の全集版である。大学の入学時に買い、卒業直後に読み終えた。 この全集版の扉には「マルクス=エンゲルス全集刊行委員会」の「訳」と記…

吉田裕『日本軍兵士 アジア・太平洋戦争の現実』

日本兵犠牲者は戦争末期の1944年以降の1年間に9割 『日本軍兵士』というタイトルだけ聞くと、あるいはサブタイトルの「アジア・太平洋戦争の現実」までを聞いても「ふーん…」としか思えない。 この本にどこに新味があるのか。 メインタイトルで損をしてい…