『ひかるイン・ザ・ライト!』が終わってしまった!
なんということだろう。
いやー、すばらしいマンガだった。手放しで絶賛したい。
マンガとして何が素晴らしかったのかは、すでにあれこれ書いてきたけど、それとは別にまた書いてみる。(一部ネタバレがありますよ)
特に、舞台で演じ始めたときなどの「ここぞ」というときにコマや表情の表現が、それまで抑制されてきたぶん、爆発する。
絵柄を見ればわかるけど、キャラクターの描きわけにそれほどバリエーションがあるわけではない。特に女性のアイドルだらけの物語なので、似通ってくる。だけどそれは本作においてマイナスにならず、その分だけ、小さな表情の変化が大きな意味を持つようになってくる。
ダンスシーン、歌うシーンの表情はずっとぼくの印象に残っている。
最終話直前のオーディションのラストで、歌い終わった主人公・ひかるを見つめながら、同じくオーディションをたたかってきた幼馴染であり戦友であり先輩である西川蘭が、涙を流しながら口にする、
あーあ…
寂しいなぁ
荻野ひかるが
見つかっちゃった…
というこのセリフ! そして「満面の笑顔」でないくせに、達成の満足感、ステージの余韻を味わい尽くしている興奮の表情をなんと巧みに捉えていることか。
また、膝を怪我してして、もうアイドルをこれ以上続けるわけにはいかないにも関わらず、オーディションに出てしまった鈴木彩華の涙顔も忘れられない。
4巻で蘭だけのために夜中にひかるが歌うCarole King の「You've Got A Friend」をはじめひかるが歌うシーンは、既成の曲がついている場合、その音楽を流しながら何度も読んでしまった。
そして、ラストのコマ。
くー、なんちゅう仕掛けだ。
プロデューサーが言った通り、アイドルは「光」なのだ。
いやもうね、とにかくいいマンガだった。ボキャ貧で、すまんが。