マンガを「一目惚れ」で買う、ということがある。
『Dressing 美容外科医 森野まりあ』を買う気になったのは、Xのぼくのタイムラインに流れてくる宣伝広告で、次のコマに描かれた主人公の医者・森野まりあの佇まいを見たからだった。

え? これだけで? と思うかもしれないけど、専門家として素人の相談を柔らかく繰り返すことで落ち着いて、なんとなく好意的に受け止めている感じが一瞬で伝わってきたのである。
少しだけ上がった口角。
ブラインドのおりた少し暗い診察室の静謐。
患者の要求を静かに繰り返す。
そしてどちらかといえば中性的な印象の髪型と容姿。
それを大きなコマでゆっくりと読者に伝える。
ああ、こういう医者に「当たって」みたい、って思えるグラフィックなんだよね。
本作は、美容外科医の物語である。
「知的で明晰であるキャラクターを見たい」という欲望がぼくにはあるのだろうが、ちょっとでも加減を間違えると嫌味な感じになる。
その点で、森野が今のところ1巻で見せているその姿は、ぼくにとって新鮮な「落ち着き」があるのだ。
