2年たった英語の勉強はどうなったのか

 「英語を勉強している」という記事を書いて2年過ぎた。

kamiyakenkyujo.hatenablog.com

 一応続いている。

 その間に、何人かの方から「こういう勉強をするといいよ」ということを教えてもらったりした。中にはご自身の著作をくれた方もいた。恐縮である。

 2年。

 2年も勉強しているからさぞペラペラだろうと言われそうだが、まったくそんなことはない。

 2年前の記事にも書いたのだが、

とにかく単語とリーディング。これだけをひたすらやっているのである。

ということなのだ。これを変えていない。「ペラペラ」、つまり会話したり、聞いたりする要素はほとんどない。読むことにほぼ特化しているのである。

 自重筋トレの合間(インターバル)に、簡単な英文の記事を読んで、わからない単語を単語帳に記す。ちょっとだけ時間の空いた時に、その単語帳を見返す。こんなことだけである。

 あ、風呂場で『神聖喜劇』を読んでいると前に書いたことがあって、それもやっているけど、ときどき英文の記事を読んだりする(この場合の「読む」は「声に出して読む」である)。やらない日もある。

 英文の記事というのは、

  1. 毎週月曜日に読売新聞に載る「えいご工房」
  2. 毎週水曜日の日経新聞夕刊に載る「Step Up English」
  3. Japan Press Weekly

の3つである。他の媒体のものも少しやってみたが定着しなかった。1.と2.には和訳がついている。1.と2.はコピーして風呂場で読んで、まあ、わりとつっかえずに読めるようになったら、ファイリングしておく。風呂で読むのでブヨブヨ(笑)。

 それでどれくらい読めるようになるのかと言えば…

 3.はだいたいわかるようになった。

 闘争や運動で使っている用語が「英語ではこんなふうにいうのか」というのは毎回読んでいて楽しい。

 ただこの「わかるようになった」は、逆に言えば、ぼくがその話題を日本語(しんぶん赤旗の記事)で熟知しているからである。

 例えばこの記事。

www.japan-press.co.jp

 「あー、G7を受けての志位和夫の声明だな」ということで、内容がすでに頭にある。

 そして、実は文章もわりとパターンで、しかもおそらく日本人が考えた日本人的な平易さにもとづく英語であるから、本当に読みやすい。「スラスラ読める」とはこのことだ。(「だいたい読める」というのは、それでもわからない単語が時々あるからである。)

 1.と2.は3.ほどでないが、一応読める。

 1.には2つの英文記事(記事・社説)と1つの英語に関するエッセイが載っている。社説の方は、読売の社説を英訳したものなので、話題も文体もよくわかっていて難しくない。英文の記事の方は、イギリスの王室の話題とか、トランプの裁判とか、ミャンマー情勢などで、こっちは事情をよく知らない上に、日常の関心としてはそんなに高くないものばかり、しかもおそらく外国人が書いた文章であろうから、読みにくい。まあ、でもなんとか読める。使われる単語にも少しクセがあるのが、「あ、また出てきた」という感じで慣れてくる。

 2.は主に日本の経済記事である。経済記事というのもに日常的にあまり目を向けないのだがないのだが、「ブリが世界的に人気」とか「ニトリが24年ぶりに減益」など記事として面白いので興味が尽きない。こちらは、当該英文記事を読み上げたラジオ番組もあって一度だけ聞いたが、続かなかった(続ける気もなかったが)。これもまあ、1.の英文記事程度である。なんとか読める。

 そうしてみると

  • 日本語で情報的に知っていることは英文でもわかるようになる。
  • このような新聞の同じコーナーに頻繁に接していると、似た内容や似た表現に繰り返し出会うこととなり、このコーナー自体が一種のコミュニティ(ご近所さん)になる。そのコミュニティ(ご近所さん)の中では意思疎通ができるようになる。
  • 単語については書いたり、喋ったりはできないが、読める能力は上がる(「同僚」を英語で言ってみろ、と言われても言えないがcolleagueがあったら「同僚」とわかる)。

ということがわかる。まあ、当たり前と言えば当たり前である。

 だから、ふだん全然接しない話題、例えばイギリスのドラマの話をThe Guardianの無料記事で読んでもよくわからない。(そもそも興味がない。)

 あるいは、娘から「『明日、私は仕事を休もうと思います』ってなんていうの?」と聞かれて答えられない。日常的な言葉、特に動詞を英語でひねり出せない。ぼくが受験をしていたはるか昔にはその訓練をずいぶんやったものだけど、もう全然出てこない。

 

 2年もやったのにそれかよ、と言われれば悔しいが、そういうものだろうと思うしかない。隙間時間に少しだけやる、ということだから仕方ないし、そもそも「読むこと」に特化しているので、これはもう致し方ないのである。

 「読むこと」に特化するデメリットは、読むこと・話すこと・聞くことが総合的に行われると、理解が飛躍的に高まるはずだが、それが行われないのだから、その分、定着は遅れる。むろん「声に出して読む」というアウトプットを添えることで「耳に入る」というインプットもあわせて一定の効果があるが、「自分で英語を探してアウトプットする=考えて喋る」には及ばない。これをやり出したら時間が足りないのでほぼあきらめている。

 いま長い休みに入っているけど、ゆっくり過ごしたいので、何か課題を自分に課すような負荷はかけたくない。

 

 だけど。

 日常で使う動詞くらいは、なんとかしたいなとは思う。

 例えば「発表する」「休む」「準備する」とかよく使うけど、一体どう言えばいいんだ? というのはある。パッと出てこない。頭に浮かぶのはpresent? rest? ready?とか…である。

 前に買った曽根田慶三『1日の会話で使う動詞のすべてを英語にしてみる』(ベレ出版)があるのでチラチラ見ている。

 「発表する」にも様々ある。「みんなの前で発表する」的なのはgive a presentation、「仕事の休みを取る」はtake the day off、「準備する」はprepare…それが出てこねえ。

 まあ、風呂場で簡単な英作文を2つ、3つやるくらいはいいだろ、と思って、クイズと答え合わせ程度にやってみている。すぐ忘れるが。