伊藤野枝のふるさとは福岡市西区今宿である。
ぼくも福岡市在住者として近くを通ることがある。
その今宿の海岸に「カエルの大岩」があるという西日本新聞のこの記事。
有料記事なのでネットからは読めないと思うが…。
旧国道202号を走っていると、あるいはそれと並走するJR筑肥線に乗っていると、西区の中で唯一海がきれいに見えるスポットが出現する。それがこの長垂海浜公園の東側の一帯である。
そこに1箇所、旧202号のガードレールの外側に「出島」のような領域がわずかにある。ここに巨大な岩が残されている。前は松のような植物や草、土に覆われていて、それが除去されて今はこの岩だけが残っている。
この岩は一体なんなのか、を追ったのが紹介した記事である。
大岩の正体はやはり国の天然記念物らしいが、名称が分かりにくく書き取るのに時間を要した。「長垂(ながたれ)の含紅雲母(がんこううんも)ペグマタイト岩脈」。
と記事にある(強調は引用者、以下同じ)。え、この岩が天然記念物なの? と思うではないか。
しかしその後に
調べると、一帯は珍しい鉱物があることから、1934年に福岡市初の国の天然記念物に指定されていたことが確認できた。
とある。「一帯は」が主語だ。
新聞についていた地図でも下記の通り、当該の岩だけでなく、まさにその「一帯」が「天然記念物」という書き方になっている。
そして記事の終わりに
大岩の出現後、改めて専門家が調査したが、大岩周辺で珍しい鉱物は確認されなかったという。
とあり、「ん? じゃあ、あの岩はペグマタイトではないの…?」と首を捻ってしまう。大岩そのものがどのような鉱物であるかは実はこの記事には記されていない。あくまで大岩周辺を調べたということに過ぎない。
だとすれば、やはり「一帯」が天然記念物であり、大岩も、どのような鉱物なのかはわからないが、「一帯」=天然記念物の全体の一部を構成しているものなのだろう。
つまり、「大岩は天然記念物の一部である」ということなのではなかろうか。
謎解きをしているはずの記事だが、謎が多い記事であった。
追記
西区に行った際、つれあいと同区にある愛宕神社に行ったが、そこで次の動画とそっくりの、「何かの鳴き声」を聞いた。
動画のタイトルにあるように、人間のうがい、あるいは飲み物に口をつけて音を出しているような音によく似ていたのである。
それで、つれあいは「あのうがいをしているみたいな声は一体なんであろうか」とぼくはもとより、人に聞いて回っていた。
つれあいの知り合いは「カエルではないのか」と述べ、ぼくもそれはなるほどと思っていた。しかし、カエルなのか、鳥なのか、それも判然としなかった。
上記の動画のコメントに「コサギの繁殖地での鳴き声」とあったので、つれあいはそれを手掛かりにネットで検索してみた。そうしたら、やはりコサギの声であった。求愛の際の独特の鳴き方のようである。