首都圏青年ユニオン「ニュースレター」2023年9月号の感想

 首都圏青年ユニオンのニュースレター2023年9月号の(vol.271)の感想です。

 いつも面白く読んでいることは、このブログでもたびたび書いてきましたが、

皆さんのニュースレターへの感想やご意見をお待ちしています

と終わりのページに書いてあったのに気づき、封筒にも書いてあったから、では思ったことを書いておこうか、と思った次第です。

 こういう一文をつけておくことは無駄ではありません。ぼくのような人間もいるからです。

 2つの記事にしぼります。

 一番面白かったのは、「焼肉店アルバイトの大学2年生の初団交」という記事でした。

 何が面白いかって、成果をいろいろ勝ち取っているからです。

 具体的には

  • 1分単位の給与計算を行わせ、過去の分もさかのぼって支払う。
  • 有給について周知する。
  • 制服を組合員・希望者にはかかった費用を払う。
  • 着替え時間にかかる賃金を、平均を算出し支払う。

このように、賃上げについてはなかなかその場で押し通すことはできませんでしたが、その他の要求については、ほとんどが前向きな回答に持っていくことができました。

 えっ! すごくないですか?

 ぼくはすごいなと思いました。

 団交に出てきたのは、社労士事務所の営業の人2人という「謎のメンツ」だったそうですが、この成果はすごいと思います。

 他方で、これと対比する形でのスターバックスの団交。

 賃上げに全く応ぜず、最低賃金レベルの賃金を「非常に低いとは思っていない」と回答したのはさもありなんとは思いましたが、

  • 服務規程の見直し
  • イスの設置

などについても「変える必要はない」という塩対応だったと言います。

労働者の働く環境を少しでも良くしたいという姿勢がまるで感じられませんでした。

という感想はその通りだなと感じました。

 これは、前述の焼肉店との姿勢の違いで浮き彫りになります。

 焼肉店は、いわゆる中小企業でしょう。そこが賃上げは渋い顔をしても、他の要求についてはこれだけ見直しをしているのに、イスの設置すら見直さないというのは、本当に君たちスターバックスは「グローバル人権宣言」をしているカフェ業界最大手企業なのか? と思いたくなります。

スターバックスは、すべての人そのものの尊厳を尊重し、個々のパートナーの有する才能や経験、視点などを柔軟に受け入れ、また尊重することによって、パートナーが最高の力を発揮できるよう努めています。スターバックスは、すべての人そのものの尊厳を尊重し、個々のパートナーの有する才能や経験、視点などを柔軟に受け入れ、また尊重することによって、パートナーが最高の力を発揮できるよう努めています。(スターバックスジャパンの「グローバル人権宣言」より)