民医連新聞で『宇宙兄弟』の書評を書きました

宇宙兄弟(1) (モーニングKC) 2011年8月1日付の「民医連新聞」の「マンガ評論家紙屋さんの『この一冊を読んでみた』」のコーナーで、小山宙哉宇宙兄弟』(講談社)の書評を書きました。


 『宇宙兄弟』の魅力のコアにあるものっていうのは、『銀河英雄伝説』のヤン・ウェンリーが何となくさえない風貌なのに、見事な問題解決能力を示してしまうというアレですよね。しかも『宇宙兄弟』の場合はヤン以上にさえない感じで、実力もあるけども運みたいなモンで乗り切っちゃうあたりもふくめてもっと等身大なのです。


 よく考えると意外に高い能力を主人公は持っているんだけど、そこを「風采のあがらない人間」として読者の身の丈に近づけてしまうところが上手いと思います。