2013-01-12から1日間の記事一覧

坂口安吾『堕落論』

あと、『戦争と一人の女』と坂口の『堕落論』とのかかわりについても書いておこう。 私は偉大な破壊が好きであった。私は爆弾や焼夷弾(しょういだん)に戦(おのの)きながら、狂暴な破壊に劇(はげ)しく亢奮(こうふん)していたが、それにも拘らず、このときほど…

『戦争と一人の女』続論

近藤ようこ・坂口安吾『戦争と一人の女』についての感想は書いたとおりだけども、坂口の『戦争と一人の女』の原文を読んでいていろいろと思うことはあった。 坂口の『続戦争と一人の女』には次のようなくだりが出てくる。 私はだいたい男といふものは四十ぐ…