MAAM、サンドロビッチ・ヤバ子『ダンベル何キロ持てる?』


 昨年の10月に筋トレを始めて、約1年になる。
 この記事を書いてから10ヶ月だ。
http://d.hatena.ne.jp/kamiyakenkyujo/20171218/1513606602


 インフルエンザの時以外、週に1日だけ休みをおいて、ほとんど毎日欠かさずやっている。もちろん、その時書いたように、毎日トレーニングする部位を変えている。内容は色々工夫して筋肉が慣れてしまわないようにした。NHKの例の動画も参考にしてな!
 そして、トレーニングの後に、プロテインを飲むようにした。
 自分の実感としては見た目に筋肉がついた。変化がわかるのは自分だけだが……。つれあいや家族は「……そう……?」みたいなうっすい反応


 この前保育園の卒園した同じクラスの人たちと旅行に行ったときに、一部のパパたちと筋トレ話でむちゃむちゃ盛り上がり、彼らの「いやー紙屋さん、体つきが違ってたと思いましたよ、ホント」という、こちらの押し売り質問に対する「お……おう」的な当惑返答にも最大限に気をよくして、日夜トレーニングを続けている。


 「自重筋トレはすごくいいですよね」とホメてもらいつつも、「週に一度ジムに行くとさらにいいですよ」ともっとホメて伸ばすかのごとくの他のパパたちの反応。


 筋トレにハマる人がいるというのもわかる気がした。
 確かに「筋肉は裏切らない」ように思えてくる。鍛えただけ体が対応力を高めたり、見た目に筋肉がついたりすると、嬉しくなるのだ。



 さて、そこで本作である。
 筋トレをする女子高生の話で、「筋トレについての知識披露を、女子高生のビジュアルでやったらいいんだろ?」というエロ目線で発想されたようにも思うのだが、個人的にはそこには全然反応しない。
 ガチに筋トレの知識を得るつもりで読んでいる。
 例えば、2巻に出てくるレッグカール。
 脚の太ももの裏側の筋肉をどうしたら鍛えられるかと思っていて、前の記事の比嘉一雄の本では「スティッフド・デッドリフト」を勧めていてそれをずっとやっているのだが、プッシュアップをやった後のようなじんじんくる感じや「追い込まれた感じ」がないので、いまひとつここが鍛えられている実感が弱いのである。
 そこにレッグカールである。ハムストリングスを鍛えるにはこれがいいと書かれている。

 「き……きっつ…! 見た目より全然きついわ…」という登場人物の一人(立花里美)のキツそうな描写に、逆に「おお、これは効きそうじゃん」という垂涎を覚えてしまう。


 3巻で出てくる「猫背」も気になっていた。
 結局猫背を治す特効薬的なもの(どこかの筋肉を鍛えれば自然に治る……的な)はなく、

猫背を解決するには、日常から胸、肩甲骨のストレッチを行い、筋肉を動かすように心がけましょう。単純ですが、生活習慣を改善することが猫背解消の近道です。

とあり、逆にこれに大いに納得した。というのも、結局胸を張ったり、肩甲骨を寄せたりするしかないのかなと思っていたからである。


 4巻の「わき腹」を鍛えるサイドベントは、器具がなくてもできる上に、これまで鍛えていたのとは違う部位の筋肉だし、買い物袋とかを負荷にしてできそうなので、参考になる。
 ここでも登場人物の一人、愛菜るみかが、

こ、これ…! 見た目より全然キツいかも…!

と汗ぐっしょりに言うのが、たまらない。あー、効きそう、とか思ってしまう。



 てな具合に、日常に実際に筋トレで使う知識として本書を読んでいる。

筋トレを続けるコツ

 まだ1年しか経っていないのに、「筋トレを続けるコツ」などとドヤ顔で言うのもアレだが、言う。言わせてもらう(ドヤ顔)。
 「疲れた時はプッシュアップ1回でもいい」。
 これだね。
 これはスティーヴン・ガイズ『小さな習慣』(ダイヤモンド社)に学んだものである。つうかパクリである。

 ガイズが言うには、習慣にしてしまうには、モチベーションに頼っていてはダメで、とにかくやり始めてしまうことが大事だということ。小さな習慣にしてしまえば、少しはやるようになるからである。「プッシュアップ1回だけ」でもいいのであれば疲れ切ったときでもプッシュアップしようと思う。そしてやり始めしまったら「……まあ、1セット(15回)やっとくか」と思い、1セットやってしまえば3セット行ってしまうのである。
 でも、あくまでそれは副産物であって、決して欲張ってはいけない。
 「1回でもいいんだ」ということを自分に言い聞かせて習慣化させるのである。